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は、素晴らしい大河だと思う、うん。
私が最近みてる限りは、私の中ではナンバー1です。
そんなに全部観てるわけじゃないけど……(^_^;)
特にすごい、と膝を打ってしまうのが、演出。
たまたま私が「これは」と思った回が、同じ演出家さんだったから、その人が秀逸なのかもしれません。
例をあげれば、由布姫の死の回。
その前の回だったかもしれないけど、姫が、山本勘介に、「結婚しなさい」と迫るシーン。
↑決して姫が求愛してるわけではなく。
説明すれば長くなるけど、由布さんっていうのは、勘介の主君武田信玄の側女。
由布さんは、無論、信玄が好きで、もう一人で夜の山道を駆け出して次女を一人見殺しにして、それでも会いに行くくらい激しく愛してるんだけど、山本勘介とも、恋愛よりもさらに深い何かで繋がっている……感じ。
勘介は、これまた、恋愛よりもさらに深い感情で、由布のことを大切に思っている……らしい。
実は、この二人の想いの深さ、理由みたいなものが、それまで上手く伝わってないというか……なんでそこまで?程度にしか思えなかったんだけど。
で、由布姫の死、の回。
姫を何より大切に思っている勘介は、いい年をして、誰とも結婚してないわけです。
そこで、すでに不治の病にかかり、死を覚悟している姫が、最後に勘介を呼び出して言うんですよ。
部屋の中で座る姫に、地面にひざまづき、その声を拝聴する勘介。
以下、記憶です。多分、違ってます(汗)印象だけこんな感じってことで。
「私のいうことを、なんでも聞きますか」
「聞きます」
「では、結婚なさい」
言質をとられ、ぐうの音も出ない勘介。
「結婚なさい、結婚して、山本家の跡とりをつくりなさい」
「しかし……」
「結婚なさい、勘介!自分の家を守れないものに、主君が守れると思いますか!」
裂ぱくの気性で言い放つ姫。
この凄まじい高貴さと激しさが、プロデューサーが新人の柴崎幸さんを抜擢した理由だと思う……くらい、素晴らしい演技でした。
たたみかけられるように言いつめられ、頷くしかない勘介。
襖をしめ、奥に下がった姫は、じっと空を睨みつけたまま、静かに涙を流します。
この時、セリフは何もないんですけど、二人の間に流れる激しく深い愛情が伝わってきて……もう涙、涙。
愛を伝えるセリフが一言もないのが、素晴らしい。なくても、それ以上の何かを伝えるこの演出が、本当に素晴らしい……。
そして、昨日ですけど、「桶狭間」の回。
今川義元が桶狭間で織田信長に破れる、子供でも知ってる超有名シーンです。
いったい、この、ある意味ベタなシーンをどう料理するのかと。
前の週から非常に楽しみだったわけです、私。
これまた、ぐうの音もでないほど、上手いって感じでした。
まず、織田信長役が出ないのがよい。
この、あまりに有名で、にも関わらず、「風林火山」の中ではさほど重きをおかない人物を、一体誰が演じるのか……家族の中でも話題の的でしたが(笑)、結論からいうと、炎の中で舞う人のシルエットだけでした。
なるほど、この手があったかと……。
名もなき人がやっても、軽い。
とはいえ、有名俳優がやっても、流れがそこで中断する。
シルエット……しかもバックには人間五十年、これまた、自然なんですよ、非常に。
勘介が、桶狭間の謀略に噛んでいたというのは、作りすぎのような気もしましたけど。
この「桶狭間」という言葉が、作中、実に有効に使われているんです。
桶狭間……と、さて、何回、ドラマ中の人たちが呟いたことか(笑)
たった一言。その呟きに、万語を超えた悔しさ、謀略、侮り、あらゆる感情がこめられている。
ラスト近く、藤村志保さん演じる尼が「桶狭間……」と、一言うめいた時には、この上手すぎる演出に、すげーっと、一人大興奮でした。
いやー、大河って素晴らしい~
終わりが近いのが悲しいです。
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