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えー、今話題の「崖の上のポニョ」を観てまいりました。
これ、私、どうしても「丘の上のポニョ」って言っちゃうんですよねぇ……王子様でも連想してるんでしょうか。

それはさておいて。
ヤフーレビューで賛否両論なのもうなずけました。
ちなみに私が★をつけるならゼロです。
まぁ、どこに楽しみを見出すのかは人それぞれなので、私はゼロでも、楽しめる方は十二分にお楽しみいただけると思います。
ちなみに一緒に観た六歳の息子は退屈のあまりぐだぐだになっちゃいましたけど……
が、親戚の九つの息子さんは面白い!と絶賛してました。


さて、宮崎監督ですけど、先日テレビに出てましたね。
「プロフェッショナル」
見られた方は、割と私と同じ感想を抱いたのではないかと思います。


「えっ、こんないきあたりばったりの作り方してるんだ」


それは、いっそ恐怖さえ覚える創作風景でした。
だって一人でやってんじゃないのに。
膨大な時間と人と金使って……取り返しのつかない状態でやってるのに、それが行き当たりばったりかよ!
みたいな(笑)


が、

誤解しないでくださいね。決してけなしたくて書いてるんじゃないんですよ。
今回は外れでしたけど、私、宮崎監督さんのお話、基本的にはかなり好きなんです。
正直言うと、ポニョを観て、それを引きあいに出してこの話をしたかったんですけど、まぁ、私的には今回はオオハズレだったので。


宮崎監督の作品って、なんか不思議なんですよ(笑)
意味不明というか、妙にぐだぐだというか、時折伏線と思しきものがでて、それがまったく消化されないまま終わったりとか、登場人物の性格描写が意味不明というか。
悪い言い方ばっかになりましたけど、私、その不思議な、なんていうのか、理解できない珍しいガラクタが詰まったおもちゃ箱みてるみたいな感覚が好きなんですよ。
で、その混沌の中から、いきなり目もくらむような宝石が飛び出してくる。
その感じが大好きなんです。

先日のプロフェッショナルを観て、ああ、なるほどと納得しました。
ああいう作り方(作品を作っていきながら、感性の赴くままにお話を展開させる)をされているなら、話の作り方に妙にまとまりがないのもうなずけるし、賛否両論ありましょうが、それゆえに、観ている方が心臓をつかまれるような、素晴らしい宝石も生まれるんだと思いました。
ひとつの物語として無駄も隙もない、起承転結があって、そして見事などんでん返し――みたいな話ももちろんいいんですけど、それが故意に壊されていたとしても、そんなものはどうでもいいくらいの突き抜けた感動が欲しくて、私は宮崎監督の作品をいつも楽しみにしているので。

話づくりのお手本みたいな物語はこの世にいくらでもあふれてますけど、そういうよくできた話よりも、私は、99は不思議でも、1のきらめきが突き抜けている作品が好きですねー。
そういう意味では、宮崎監督の感性をそのまんまダイレクトに観てるんですね。私たちは(笑)

まぁ、今回は、ちょっと残念でしたけど……




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